トレードマークには 2つの意味があります

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「トレードマーク」は 信頼の象徴でもあるのです

個人にとっての「トレードマーク」とは、周囲の人に自分自身を強く印象づける効果をもつもので、主に外見的なものを指します。容姿、メガネや帽子などのファッションアイテム、そして時には口癖や動作なども含まれます。個人の場合は企業と違い、本人が「トレードマーク」と認識されることを望んでいないケースもあるので注意が必要です。メガネ姿をコンプレックスに感じている相手に「メガネはあなたのトレードマークですね」と言えば、相手を傷つけることになりかねません。本人がそう評されることを期待しているのかどうか、「トレードマーク」という言葉を選ぶ際には見極めが大切です。

「トレードマーク(trademark)」とは本来「商標」のことをいいます。「商標」とは事業主が同業他社と区別する目的で使用するマーク(識別標識)のことで、商品名やサービス名、看板やロゴ、キャラクターなどがこれに当たります。「トレードマーク」にはもうひとつ、「(人の)特徴」という意味もあります。ある人物の名前を聞いた時に真っ先に思い浮かぶ特徴は、その人の「トレードマーク」と言えるでしょう。「商標」としての「トレードマーク」は、日常的に我々の目に入っています。しかし会話の中でこの言葉を用いる場合、「トレードマーク」という言葉は「人の特徴」を表す言葉として使われることが多いようです。

商標に関しての更に詳しい基本情報は、INTA (インターナショナル・トレードマーク・アソシエーション)のホームページでご覧にいただけます。
INTAは、商標権者と商標に関係する専門家で構成されたグローバルな団体です。

トレードマークには、2つの意味があります。

サングラスが「トレードマーク」の芸能人といえば、タモリこと森田一義さん。しかし、実はデビュー当時、タモリさんはサングラスをかけていませんでした。サングラスをかけるようになったきっかけは、初めてのレギュラー番組収録時に放送作家の高平哲郎氏より言われた、「素顔では迫力がない」の一言だったといいます。その時に試験的にかけたサングラスが、今ではタモリさんの顔の一部となっています。

商品について使用する商標を、商品商標、トレードマーク」(trademark, TM)といいます。
サービス(役務)について使用する商標(サービスマーク)と区別する場合に主として用います。

「商標」としての「トレードマーク」には、自社の商品やサービスを類似品と区別することで消費者に見つけてもらいやすくするという効果があります。さらに登録商標の手続きをすることにより、他人に真似されるという事態を避けられます。私たちが商品やサービスを求める時、目新しさや興味のほか、過去の経験に基づく「安心感」や「信頼」から選択することが少なくありません。初めて訪れた町で馴染みのある看板を見つけ、思わず立ち寄るということを、誰もが一度や二度は経験しているのではないでしょうか。特に、看板やロゴ、キャラクターなど視覚から得た記憶は、次の消費行動につながる傾向が強いでしょう。「トレードマーク」は、信頼の象徴でもあるのです。

昭和の本塁打王といえば、福岡ソフトバンクホークス取締役会長で日本プロ野球名球会顧問でもある王貞治氏。王氏は読売巨人軍の選手であった1977年、「トレードマーク」の「一本足打法」を武器に通算756本の本塁打世界最高記録を樹立、国民栄誉賞創設後初の受賞者となりました。しかし実はこの「一本足打法」、もともとは王氏の欠点を克服するために行っていた練習方法だといいます。もとの二本足に戻したところ癖が再発してしまったため「一本足打法」をそのまま使い続けたところ、本塁打を連発するようになったのだとか。世界記録を打ち立てた後も王氏の猛打は衰えることなく、1980年に引退するまでに868本の本塁打数を記録しました。数々の記録と功績を遺した王氏は2010年には文化功労者として顕彰され、さらに10年の月日を経た2020年1月、米メディア『ジ・アスレチック』が選ぶ“偉大な野球選手”85位に選出されたことが伝えられました。

国民的アニメの主人公・サザエさん。彼女の「トレードマーク」といえば、ヒトデのようにも植物のようにも見える不思議な髪形ですよね。実は、あの髪形は「モガヘアー」と言って、連載当時流行した髪形なのです。『サザエさん』が4コマ漫画として新聞に掲載されるようになったのは、昭和20年代のこと。ちょうど西洋の文化が日本に入ってきた頃で、当時「モガヘアー」は流行の最先端をいくファッションだったのです。

トレードマークは、人物の場合、ある人物を特徴づけているものを指します。たとえば「〇〇さんのトレードマークは笑顔と笑ったときに見える真っ白い歯」といった使い方です。

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